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那覇歴史博物館で「辻の歴史と文化」展-遊郭の成り立ちや料理などを紹介

実際に働いていた芸子の写真をはじめ、辻の年表制度、芸能、地図などをパネルで紹介するほか、日本画家・樋口富麻呂(1981年没)の下絵なども展示

実際に働いていた芸子の写真をはじめ、辻の年表制度、芸能、地図などをパネルで紹介するほか、日本画家・樋口富麻呂(1981年没)の下絵なども展示

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 那覇市歴史博物館(那覇市久茂地1、TEL 098-869-5266)で1月6日、企画展「辻の歴史と文化~空からみた那覇~」が始まった。

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 かつての那覇には「ジュリ」と呼ばれる女性たちで形成している遊郭があった。1908(明治41)年、「辻」「仲島(なかしま)」「渡地(わたんじ)」の3つの遊郭が「辻」に統合され、沖縄県下最大の社交場として、政財界の要人、官公庁・教育界の指導者など、あらゆる階層の男性が出入りする場所となった。これらの客をもてなし、自らの教養を高めるため「辻」の女性たちは料理や唄、三線、踊りなどの芸事に磨きをかけたという。

 今回の展示では、実際に働いていた芸子の写真をはじめ、辻の年表制度、芸能、地図などをパネルで紹介するほか、戦前のかんざし、書籍、漆器、日本画家・樋口富麻呂(1981年没)の下絵など、辻の特殊な成り立ちからから料理や芸能に至るまで、歴史や文化を幅広く紹介する。

 同館学芸員の志村絵里奈さんは「現代社会において、遊郭は人間の尊厳を損なうものと認識しているが、那覇に形成された辻の歴史や文化に触れていただき、辻についてあらためて認識していただきたいと企画した。琉球料理研究科の山本彩香さんの文化講座も予定しているので、こちらも参加してほしい」と来場を呼び掛ける。

開催時間は10時~19時。木曜休館。入館料は、大人=300円、大学・高校生=200円、中学生以下=100円。2月29日まで。今月21日と2月4日・18日は14時から、ギャラリー歴史文化講座を予定(各60人限定)。

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