壺屋焼物博物館で「古典焼」姉妹展-今年4月出土の古典焼も展示

線彫や掻(か)き落とし技法などを用いた椀、鉢、飾り皿などの古典焼を中心に36点を展示するほか、同館に隣接する壺屋陶芸センター工事現場から今年4月に出土した古典焼約30点も展示

線彫や掻(か)き落とし技法などを用いた椀、鉢、飾り皿などの古典焼を中心に36点を展示するほか、同館に隣接する壺屋陶芸センター工事現場から今年4月に出土した古典焼約30点も展示

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 今年4月にリウボウホール(那覇市久茂地1)で開催された「郷帰りした逸品 琉球古典焼」の姉妹展「「No Country 古典焼」が6月10日より、那覇市立壺屋焼物博物館(那覇市壺屋1、TEL 098-862-3761)3階企画展示室で行なわれている。季刊「ちゃんぷる~」編集部が協力した。

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 会場では、エキゾチックな図柄が施され、線彫や掻(か)き落とし技法などを用いた椀、鉢、飾り皿などの古典焼を中心に36点を展示するほか、1920年代に描かれた図柄帳なども公開。そのほか、同館に隣接する壺屋陶芸センター工事現場から、今年4月に出土した古典焼約30点も展示する。出土した古典焼は土が付いたままの状態で、「古典焼の後期、1940年初頭の作品と思われる。水で洗うと表面の染料が落ちてしまうため土が付いたままで展示したが、かえって臨場感が増したのでは」(同館)という。

 同館主任文芸員の倉成多郎さんは「古典焼は、壺屋焼きの伝統に基づかない装飾過多な傾向が民芸運動から厳しく批判され冷遇されたが、エキゾチックな図柄、線彫、掻き落とし技法など、現在の壺屋焼に与えた影響は計り知れない」としたうえで、「ここ10年、その重要性が再評価され資料作りや研究が進みつつある。シンポジウムも予定しているのでぜひ見てほしい」と話している。

閲覧時間は10時~18時。入場無料。今月22日まで。同15日16時から、立住育也さん、季刊「ちゃんぷる~」今井輝光編集長、倉成さんによるシンポジウム「古典焼とはなにか?」も行われる。

ちゃんぷる~那覇市立壺屋焼物博物館那覇で「琉球古典焼」展-県外から里帰りした作品200点を展示(那覇経済新聞)

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