企画展「写真で見る那覇の近代化」-琉球処分から130年、初展示史料も

琉球処分はいわゆる「廃藩置県」のことで、写真や初展示の史料を交え那覇の近代化の歩みを紹介する

琉球処分はいわゆる「廃藩置県」のことで、写真や初展示の史料を交え那覇の近代化の歩みを紹介する

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 那覇市歴史博物館(那覇市久茂地1、TEL 098-869-5266)で現在、琉球処分130年記念として企画展「写真にみる那覇の近代化」が開催されている。

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 琉球処分はいわゆる「廃藩置県」のこと。明治政府は1875(明治5)年7月、琉球国を「琉球藩」として日本に組み入れた後、1879(明治12)年3月27日、警官160人と軍隊を率いた松田道之が、尚泰(しょうたい)王に首里城からの退去を命じ琉球藩を廃し沖縄県を置く「廃藩置県」を通達。同年4月4日、琉球藩の廃止と沖縄県設置を全国に布告したことにより、450年余り続いた琉球国の体制は終わりを告げた。

 会場には、明治初頭から大正、1940(昭和15)年までの那覇の写真、地図、史料、年表など約60点を展示する。最初の沖縄県庁や那覇市役所などの官公署をはじめ、那覇港、他府県から沖縄にきた寄留商人の店舗、娯楽施設や劇場、銀行、学校、交通施設などの写真が並ぶ。そのほか、初の展示となる那覇港第一期竣工平面図(1907~1919年)をはじめ、元旦の沖縄新聞(1909年)、日露戦争講和条約批准を伝える琉球新報号外(1893年9月25日)、当時の生活をしのばせる電信為替金受領証書(1912年)や領収書なども。

 同館の島尻克美さんは「写真の近くに地図や史料を置き理解が深まるように展示した。ホームページで紹介しているが、市内には50カ所以上の旧跡等表示板が設置されている。今回展示した施設跡もあり、実際に足を運んで確認するのも楽しいと思う」と話す。「閲覧者が複数の場合、事前に予約すれば職員が展示物の説明を行うので利用してほしい。ギャラリートークではさらに詳しい話しが聴けるので来ていたければ」と来館を呼びかける。

 展示時間は10時~19時。木曜休館。入館料は、一般=300円、中高生=200円、中学生以下=100円。5月13日まで。パンフレット(350円)も販売する。ギャラリートークは、今月25日=沖縄民俗研究家崎間麗進さんの「那覇四町の移り変わり」、5月9日=沖縄大学教授西里喜行さんの「世替わりと那覇の変遷」。開催は共に14時から。

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