那覇市歴史博物館で「那覇士族の一生」展-日記や遺言書など原本33点展示

写真は貝姓福地家が大切に保存していた個人日記で、世界各地で観測された「ドナティ彗星」(1858年)や「テバット彗星」(1861年)の記述も

写真は貝姓福地家が大切に保存していた個人日記で、世界各地で観測された「ドナティ彗星」(1858年)や「テバット彗星」(1861年)の記述も

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 那覇市歴史博物館(那覇市久茂地1、TEL 098-869-5266)で1月5日、企画展「那覇士族の一生」が始まった。

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 同展では、那覇士族の貝姓福地家に保管・管理されていた文書を通して、19世紀後半から廃藩置県後の那覇士族の日常生活や役職について紹介する。福地家は、6世の唯紀(いき)、7世の唯延(いえん)の2代にわたり那覇行政の最高長官である職「御物城(おものぐすく)」を輩出した家柄で、数多くの文書を残している。

 展示では福地家が残した文書の中から、王府に上申し賜った家系図「譜代貝姓家楽職(ふだいばいせいかふ)」をはじめ、「御物城」を務めていた時の業務日記、6世唯紀と7世唯延にわたって書き継がれた個人日記、出生届けの「生子證文(しょうししょうもん)」、7世唯延が8世唯善に残した遺言書「覚(おぼえ)」や受取証文、一門の祭祀・祭礼について記された「貝姓規模帳(ばいせいきぼちょう)」などの原本33点を展示。個人日記には、世界各地で観測された「ドナティ彗星」(1858年)や「テバット彗星」(1861年)の記述も。

 同館の島尻克美さんは「福地家が戦前戦後を通じて大切に保管していた貴重な史料を貸し出してもらった。琉球の日記のほとんどが業務日記で、その中で福地家の個人日記は大変貴重。写真パネルなどで理解しやすいよう工夫した。原本を展示しているので、那覇士族の様相を知ってもらえたら」と話す。

 開催時間は10時~19時。木曜休館。入館料は、大人=300円、大学・高校生=200円、中学生以下=100円。3月2日まで。今月19日「那覇士族について」、2月5日「福地家について」のギャラリートークを共に16時30分から予定。

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