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沖縄で「アート雑誌」創刊-アーティスト・研究者・キュレーター16人が参加

「県内でアートや文学の発表、批評を自由に発表できる新しい媒体を作りたい」と小説、論文、評論、写真などさまざまな表現方法で構成する

「県内でアートや文学の発表、批評を自由に発表できる新しい媒体を作りたい」と小説、論文、評論、写真などさまざまな表現方法で構成する

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 沖縄を中心に活動している作家やアーティスト、研究者、キュレーターなどの共同編集によるアート雑誌「las barcas(ラスバルカス)」が7月16日、創刊された。タイトルは、「小さな舟」の意味を意味するスペイン語で、「小舟で力強く、丁寧に言葉とアートの旅をする」思いを込めた。

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 昨年秋、編集長の写真家・仲宗根香織さんとアーティスト・山城知佳子さん、琉球大学・新城郁夫さんが中心となり、「県内でアートや文学の発表、批評を自由に発表できる新しい媒体を作りたい」と準備が始まった。

 作家・崎浜慎さんの小説「極楽鳥花」をはじめ、コーネル大学教授・酒井直樹さんの論文「国民的なものに先行する国民横断的なもの-翻訳と境界化」、徳田匡さんの反(脱)原発運動への考察、映像作家・奥間勝也さんのエッセー「自分からの闘争」、キュレーターの岡田有美子さんとパフォーマーの川口隆夫さんとの往復書簡、白木游さんや根間智子さんらの写真作品など16人が執筆。

 仲宗根さんは「沖縄の社会問題を追求する雑誌もあり、それはそれでとても重要な意味を持っているが、個人の内面を深く掘り下げて出てくる、個人の皮膚感覚で感じる沖縄を描く作品や論考を掲載したい。それによって『沖縄』という特質性を超えた普遍性のある雑誌になれば」と話す。

 「写真、文学、批評などの他、エッセーや往復書簡もあり、どれも楽しめる雑誌になっていると自負している。少しでも多くの人に読んでもらい新しい感覚をちょっとでも感じてもらえれば」とも。

 すでに次号の打ち合わせを始めており、半年後の発行を目指す。1年に2回刊行していく計画だという。

 サイズは、A4変形(モノクロ、120ページ)。価格850円。発行部数500部。「言事堂」(那覇市若狭3)、「ジュンク堂那覇店」(牧志1)、「蒼穹舎」(東京都新宿)で販売している。

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