「NPOちゅらしまフォトミュージアム」(那覇市牧志2、TEL 090-8293-5597)は4月28日、那覇を街歩きしながらその場で地域に関連する古い写真、歴史や出来事などの情報が楽しめるiPad用アプリ「沖縄タイムマシーン」をリリースした。
同アプリは、「沖縄の今と過去の記憶をつなぐ」をキーワードに、GPS機能を使い自分が今立っている地域の古い写真や、その地域にまつわる昔の新聞記事「オールドニュース」、伝説・伝承、島唄・詩歌、昭和初期の古地図など、街を歩きながらその場で多彩な「過去の記憶コンテンツ」が楽しめるのが特徴。古い写真は終戦直後から復帰前後を中心にそろえる。写真には詳細な位置情報が埋め込まれており、現在位置からのアクセスも容易という。
首里エリア、国際通りエリア、公設市場エリア、壺屋エリアなど6つのエリアから選べる。アプリを起動すると、「乗り場」(特定地域)に近づくと画面上で切符を配布。タイムマシンの列車に乗るように古い写真のスライドショーが始まり、さまざまなコンテンツが閲覧できる。「切符」はその「乗り場」に実際に行くことでしか入手できない仕様にした(壺屋エリアを除く)。
そのほか、現在の地域周辺の観光情報なども用意。地域情報エージェント(首里池端、TEL 050-3539-1178)が運営する地域情報サイト「那覇まちのたね通信」の情報もマップ上にアイコンで表示し、地域の観光スポットやキーワードを解説した事典、イベント情報など、「今の沖縄」にも簡単にアクセスできる。
同NPO理事の垂見健吾さんは「その場にいて昔の写真が見られるのはすごいこと。まさにタイムマシンで過去に行ったような感じ。『昔はこうだった』『懐かしい』など感じてもらえたら。教育の場、修学旅行でも活用できると思う。今回は那覇だけだが今後、他府県への展開も視野に入れていきたい」と話す。
同NPOは、琉球文化圏の美しい風景や動植物などをはじめ、祭事や芸能、暮らし、政治的事変、戦争、現代の表現など、さまざまな事象を写し出してきた写真を収集・保存・活用することで、写真文化の振興・発展・向上を目的に活動を続ける。
価格は600円。対応機種はiPad(iOS5以降)。