沖縄の新しい滞在プランや体験ツアーなどを創出し事業化を目指す「おきなわの遠足」(那覇市小禄、TEL 098-859-0124)は10月19日、無料体験ツアー「糸満のオバアのお家でお料理習ってゆったりするさぁ~」を行う。実施は今回で2回目。
同事業は、沖縄県産業振興公社の今年度ベンチャービジネスサポート事業で採択されたもので、今回のツアーは事業化に向けた実現可能性の調査やアンケート収集も兼ねる。
内容は、糸満市の一般のおばあ(沖縄方言で、おばあさんの意味)の自宅を訪ね、おばあが育てた野菜を収穫し沖縄食材を使った料理を習うもので、ハンダマ(和名=水前寺菜)を湯がいた汁でご飯を炊き、ゆし豆腐、人参とニガナ(和名=ホソバワダン)のサラダ、黒糖ムーチー(もち)、もずくのかきあげ、ウンチェー(和名=ヨウサイ)炒めなどの料理を実際に作り、参加者全員で出来上がった沖縄料理を食べながら会話を楽しむもの。
「おきなわの遠足」は、「沖縄に対する憧れを満足するような遠足を実現する」をコンセプトに、従来のパッケージ旅行にはない滞在プランを提供することが目的。代表の坂元健吾さんは「沖縄で今まで体験したことや出会った人など沖縄の本当の素晴らしさを何とか形にできなかと、昨年10月に事業化を思い立った」と話す。「糸満市から紹介されたおばあたちに事業の趣旨を分かってもらうために何度も自宅を訪問した。協力体制が整うまでかなり時間がかかった」と苦労話も。坂本さんはこれまで旅行業に携わった経験はないという。
参加者の反応について、坂本さんは「予想以上の評価で、沖縄の生活の一部である一般の家庭で、みんなが同じ作業をすることがかなり喜ばれたようだ」と話している。今後は価格設定、販路の開拓、新しいツアーの開発などをさらに進めていく予定で、年内の法人化を目指しているという。
ツアー実施時間は10時~16時。現地集合・解散。