那覇で「10・10空襲」の集い-実写フィルム上映や体験者の講演も

今回の上映では10・10空襲の実写フィルムを約40分に編集したファイルで初公開となる

今回の上映では10・10空襲の実写フィルムを約40分に編集したファイルで初公開となる

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 子どもたちにフィルムを通して沖縄戦を伝える会(通称=沖縄戦記録フィルム1フィート運動の会、久茂地2、TEL 098-862-2277)は10月10日、設立25周年を記念して「10・10(じゅうじゅう)空襲を考える上映と講演の集い」を開催する。会場は那覇市繁多川公民館(那覇市繁多川4、TEL 098−891-3448)3階ホール。

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 10・10空襲は、64年前の1944年10月10日、宮古・八重山諸島から奄美大島まで琉球弧全域が米軍機の大規模な空襲を受け約1,500人が死傷した日で、飛行場や港があった那覇市は重点攻撃の対象となり5次に渡る空襲で市街の9割が消失し、死者255人を出した。この日が沖縄戦の事実上の始まりといわれる。

 内容は、同会が取り寄せ編集した10・10空襲の実写フィルムを上映するほか、今年81歳になる仲里ハルさんが講演を行う。ハルさんは積徳高等女学校3年の時に寮で10・10空襲を受け、その後、積徳女子学徒隊として陸軍野戦病院に入隊し厳しい戦禍をくぐりぬけた経験を持つ。

 同会事務局次長でフォークシンガーのまよなかしんやさんは「10・10空襲の実写フィルムを約40分に編集したもので今回が初公開となる。10・10空襲を体験したハルさんのお話しは大変貴重。教科書問題を含め、沖縄戦の史実を正しく伝えていくために、より多くの人に来てもらえたら」と来場を呼びかけている。

 同会は、1人1フィート(約100円分)のカンパで、アメリカの国立公文書館などに保存されている沖縄戦の記録フィルムを買い取り、戦争を知らない世代に沖縄戦の実相を伝え、沖縄から世界の人々に平和の心を伝え広げるために草の根の平和活動を続けている団体で1983年に結成された。これまでに約11万フィート(約50時間)の記録フィルムを買い取り、それをもとに「沖縄戦-未来への証言」(1989年)、「ドキュメント沖縄戦」(1995年)、「沖縄戦の証言」(2005年)などのビデオ・DVDを制作。そのほか、記録フィルムの上映活動、沖縄戦体験者の講師派遣活動、平和のシンポジウム開催なども積極的に行っている。

 開演時間は18時30分。入場無料。

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