首里城「書院」「鎖之間」を復元公開-「花まつり」も同時開催

一般公開された首里城の書院、鎖之間(手前)。周辺工事で保護のため簾で囲まれている。

一般公開された首里城の書院、鎖之間(手前)。周辺工事で保護のため簾で囲まれている。

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 首里城公園(那覇市首里金城町1、TEL 098-886-2020)は1月27日、復元工事が終わった「書院」「鎖之間(さすのま)」の一般公開を始め、同時に「花まつり」も始まった。

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 復元されたのは正殿に向かって右側に位置する南殿の背後にあった格式の高い木造建築物「書院」と「鎖之間」。両施設は正殿に次ぐ大規模な復元施設で、床面積は書院=300平方メートル、鎖之間=100平方メートル。当時、南殿と渡り廊下でつながっていたとされ、これらも復元されている。

 書院は、国王が日常の政務を行なった施設で、中国皇帝の使者(冊封使)や薩摩の役人を接待した場所といわれている。鎖之間は、王子などの控所で諸役の者たちを招き懇談する施設だったと言われる。釘はほとんど使われず、伝統的な工法で柱や梁が組まれている。約2年前に着工したが、主材料のチャーギ(イヌマキ)の適材が見つからないことなどから完成が大幅に遅れた。両施設の内装や調度に関する資料がほとんど存在しないため、正確を期す期すため両施設には掛け軸や机類は一切置かれていないという。

 両施設は有料区域内にあるため、見学には入園料が必要。鎖之間は体験学習施設として使用されることも決まっており、「花まつり」期間中のみ300円で入場でき琉球の伝統的なお菓子やお茶が楽しめる。

 同時開催の「首里城花まつり」は、今年で2回目。メーンは「琉球王朝花絵巻」(入場無料)で、36種、60万本の植物を使いシーサー、龍、進貢船、琉球国王の姿などを再現した大型造形物約30体が、首里城入り口から下之御庭まで並ぶ。中でも10メートルを越す進貢船は、6分ごとに霧の噴射や波の音を流すなどの演出も。夜間はライトアップされる。また、用物座(休憩所)では期間中11時、14時、16時より琉球王朝「舞への誘い」(入場無料)も行なわれる。

 開園時間は8時30分~20時。入園料は大人800円。2月25日まで。

首里城公園

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