那覇出身パリ在住のアーティスト・幸地学さん、沖縄で3年ぶりの個展

会場の手配やレイアウト、展示方法などもすべて幸地さんがプロデュースし、3年間に描きためた絵画36作品、彫刻6作品を展示する

会場の手配やレイアウト、展示方法などもすべて幸地さんがプロデュースし、3年間に描きためた絵画36作品、彫刻6作品を展示する

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 那覇市出身でヨーロッパ在住30年のアーティスト・幸地学さんの個展「幸地学展」が4月16日、SWMインテリジェンスセンター(浦添市)で始まった。沖縄での個展は3年ぶり。

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 1954年那覇市生まれの幸地さんは、現在パリ在住。武蔵野美術短大卒業後、イタリア国立美術アカデミー彫刻科で学んだ後、ロンドンで近代アートを独自で学ぶ。1982年パリを拠点に創作活動を始め、あらゆる美術様式を精力的に吸収。その後、独自の表現スタイルを持って、ヨーロッパ、アメリカ、日本で作品を発表。2001年には第9回地球環境映像祭でイベントのポスターに作品が採用されるなど、世界で活躍する。絵画のほかモニュメント彫刻、ブロンズ彫刻、銅版画、リトグラフなども多く手がける。

 コンクリート打ちっ放しの会場には、3年間に描きためた絵画36作品、彫刻6作品が並ぶ。絵画はすべてキャンバスにアクリル絵の具で描かれ、M100M号(162×97センチ)やF50号(116.7×91センチ)の大作も。作品と作品の間には、幸地さんの作品への評論や幸地さんが書いたエッセーなどを記したパネルも添える。会場の手配やレイアウト、展示方法などもすべて幸地さんがプロデュースしたという。

 幸地さんは「今年は、ヨーロッパに渡り30年、沖縄で個展を開くようになって20年という記念の年でもあり、1年前から会場探しを始めた」とし、「これまで東西のさまざまな文化やアートを自分なりに学び、独自の表現で作品を作り続けてきた。今回は、個人の主体を前面に打ち出しあらゆる環境や人間社会が、自己の中で熟成されるということをテーマにした」と話す。

 さらに、「ミロやダリ、ゴッホもそうだが、彼らの出身地には博物館や美術館があり、本物の作品を閲覧するために世界中から人が集まってくる。彼らの作品が出身地にあることによって世界の中心になっているとも言える。沖縄が世界の中心となるために本物の作品、歴史の中で輝き続ける作品をより多く沖縄に残していきたい」とも。

 閲覧時間は11時~19時。入場無料。今月26日まで。展示作品は販売も行う。

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