ガソリン車を改造した電気自動車が2月16日、沖縄総合事務局陸運事務所の車検に合格しナンバーが交付された。製作したのは「ecozit(エコジット)」(那覇市首里大名町1)。陸運局の話によると、普通乗用車を改造した電気自動車の車検合格は県内で初めてだという。
電気自動車の部品提供を事業の柱にする同社は、代表の謝花文男さんが、大城永市さん(メカニック)と片倉政人さん(電気配線)に呼びかけ3人で立ち上げた。「電気自動車は誰でも作れることを証明しよう」と、別の仕事を持っているため週末の休みを利用し製作に取り組んだ。
使用した車両は解体工場から購入したマツダ・ユーノスロードスター。エアコンなしでも走れるようにとオープンカーを選んだ。モーターやコントローラー、電池、充電器などの部品はアメリカや韓国などから取り寄せ、初めて電気自動車を作ることもあり試行錯誤を繰り返し約2カ月かけて仕上げた。
その後、約2カ月のテスト走行を行い車検に臨んだ。1日目はウインカーランプが切れていたなど、単純なミスで不合格となるが、2日目の挑戦で車検に合格。車検を通すことを第一目標にしていたため積む電池は少なくした。走行距離は約15キロだという。制作費は約120万円かかった。
謝花さんは「沖縄は他府県とつながっていないので、逆に電気自動車の普及には適していると思う。今回の製作を通してノウハウや知識が深まったので改造電気自動車を作りたい人に還元していきたい。沖縄が改造電気自動車の第一県になれるよう部品の供給を通して寄与していきたい」と意欲をみせる。
問い合わせは同社(ecozit@gmail.com)まで。