沖縄をメーンに記録映像制作や貸し出し業務をはじめテレビ番組やコマーシャル制作などを手がける「シネマ沖縄」（那覇市山下町5、TEL 098-857-5533）は6月6日より、「リウボウホール」（那覇市久茂地1）で日本復帰35周年「特別映画祭」を開催する。

　上映作品は、「カメジロー　沖縄の青春」（1998年）、「あけもどろ」（1972年）、「人間の住んでいる島」（1996年）、「人間と海」（1975年）、「沖縄730道の記録」（1978年）、「風車のまわる島」（1984年）の6本。「あけもどろ」は、日の出の荘厳さや美しさをたたえる沖縄の古語。

　米軍の不当な裁判で刑務所に送られながらも出獄後、那覇市長に当選し民衆とともに祖国復帰の礎を築いた政治家「カメジロー」こと故・瀬長亀次郎のドキュメンタリー･ドラマ「カメジロー　沖縄の青春」をはじめ、沖縄の人々と海との関係を素朴に描く記録映画「人間と海」など、日本復帰前後の沖縄の基地問題や政治情勢、美しい自然、文化、生活が描かれた作品を上映する。

　同社の上地正康営業部長は「沖縄が日本に復帰して35年を迎える。アメリカ世（ゆー、沖縄方言で時代の意味）から大和世（やまとゆー）へ移り変わった。沖縄県民のたどってきた道のりを貴重な映像を通して再認識してもらうために企画した」と話している。

　「泡盛や首里織などの文化映像をはじめ、古宇利大橋建設などの工事記録映画とバラエティ豊かな400本近い作品がある。その中から時代の節目に沿った作品を今後も上映していきたい」（上地さん）とも。

　前売り入場料金は、一般＝1,300円、シニア・学生＝1,000円　小人＝500円。上映は6月10日まで。

シネマ沖縄