スペインの天才詩人、ロルカを顕彰する「現代アーティスト50人展」

アジア圏で初めての開催で、50人の中にはフランスを拠点に活動する沖縄県出身のアーティスト幸地学さんも選ばれ作品を出展する

アジア圏で初めての開催で、50人の中にはフランスを拠点に活動する沖縄県出身のアーティスト幸地学さんも選ばれ作品を出展する

  • 0

  •  

 沖縄県立博物館・美術館(那覇市おもろまち3、TEL 098-941-8200)の指定管理者「文化の杜共同事業体」(同、TEL 098-941-1321)は3月15日より、同館企画ギャラリーで同社初の企画展「世界の現代アーティスト50人展-ガルシア・ロルカを顕彰して-」を開催する。「アジア圏で初めての開催」(同社)という。50人の中にはフランスを拠点に活動する沖縄県出身のアーティスト幸地学さんも選ばれ作品を出展している。

[広告]

 作品は、詩集「ジプシー歌集」や戯曲「血の婚礼」で知られるスペインを代表する詩人・劇作家フェデリコ・ガルシア・ロルカ(1898年〜1936年)の生涯に共鳴し、生誕100周年記念してコレクター、トニー・ポリテオさん(クロアリア出身)の呼びかけで制作された。同展では、ポリテオさんの思いに賛同した現代アート界に多大な影響を与えた世界20カ国のアーティスト50人が制作した版画を展示する。アーティスト選定はポリテオさん自身が行い、実際にアーティストの元を訪れ協力を依頼したという。展示期間内には、ポリテオさんと幸地さんによる「ロルカと現代美術」についてのトークショーや幸地さんによる「アーティスト・トーク」も予定している。

 作品はヨーロッパを中心に展覧会などが行われているが、アジアはもとより国内でも沖縄が初めての開催となる。ポリテオさんと親交の深い幸地さんは「ロルカはスペインのアンダルシアに生まれ、フラメンコを世界に知らしめた人で、地域への思いを題材に多くの作品を生み出していた。こうした観点から『日本の中央でなく地方の沖縄からまず始めるべきでは』との意見に賛同してもらった」と、話す。

 「シュールレアリズム、新現実主義など、現代アートの礎を築いた著名なアーティストの作品を時代の流れに沿って知ることができる貴重なチャンスで、とても刺激になると思う。芸大生だけでなくクリエーイティブに従事する人にじっくり、何度も見てもらいたい」(幸地さん)とも。

閲覧時間は9時〜18時。5月11日まで。入場料は、一般=800円、大学生=500円、小・中学生=300円。月曜休館。トークショーは16日、15時〜16時30分。入場無料(先着200人)。アーティスト・トークは20日、13時30分、15時30分の2回公演。

美術館で沖縄伝統音楽・舞踊−「沖縄文化」関連イベント目白押し(那覇経済新聞)沖縄県立博物館・美術館

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース