沖縄伝統楽器・三線を世界ブランドへ-販路拡大を目指しシンポ

沖縄伝統楽器・三線のブランド化を目指してシンポジウムが行なわれた(写真=会場の様子)

沖縄伝統楽器・三線のブランド化を目指してシンポジウムが行なわれた(写真=会場の様子)

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 昨年8月より沖縄伝統楽器・三線(さんしん)のブランド化を目指していた那覇商工会議所は2月20日、沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ(那覇市前島3)で「JAPANブランド育成支援事業シンポジウム」を開催した。

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 当日は、県内の三線販売業者や製造業者など約40人が参加。

 三線の市場調査結果報告に続き、プロダクトデザイナーの喜多俊之さんが「沖縄三線のブランド化の可能性について」、産業技術研究所で木質材料を研究している杉元宏之さんが「木材圧密化の産業活用について」などのテーマでそれぞれ講演をが行った。

 市場調査結果報告では、若い女性の購入者が多くデザイン性の高い三線開発の必要性や製作技術の継承や技術者の育成、三線業界の組織化が指摘された。喜多さんの講演では「新しいデザインを取り入れ世界の楽器を目指すべき」と、水玉や魚などをモチーフにデザインした三線3種を紹介。

 現在は入手困難な竿材などの問題に対し、杉元さんのグループが研究を進めている圧密化技術を利用することで、沖縄本島北部の山原(やんばる)地方に生育するリュウキュウマツなどの沖縄産材の有効活用を図る方法なども提案され、圧密化された木材を使った三線も紹介された。

 那覇商工会議所の宮城真一部長は「県内・県外、さらに世界へ向けて三線が広がっていくには『ブランド化』を推し進める必要がある。今後も県内三線業界にご協力いただき、沖縄の伝統文化の発信に協力してほしい」と呼びかけている。

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