琉球伝統菓子「きっぱん」とフレンチがコラボ-利用客の提案で実現

琉球伝統菓子「きっぱん」「冬瓜漬け」は、ワインとチーズに合うと好評だという(写真提供:謝花きっぱん店)

琉球伝統菓子「きっぱん」「冬瓜漬け」は、ワインとチーズに合うと好評だという(写真提供:謝花きっぱん店)

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 牧志公設市場近くのフランス料理店「プチット リュ」(那覇市松尾2、TEL 098-863-0716)が11月17日より提供している、琉球伝統菓子「きっぱん」「冬瓜漬け」とワインやチーズのコラボレーションメニューが地元客や観光客に人気を集めている。これらの菓子は創業200年の「謝花きっぱん店」(松尾1、TEL 098-867-3687)が製造販売しているもの。

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 謝花きっぱん店は、「きっぱん」「冬瓜漬け」を昔と変わらぬ製法で作り続けている県内唯一の店。「きっぱん」は、やんばる産(沖縄本島北部)のかんきつ類カーブチーや九年母(クブニ)などの果汁を絞った後、種を取り除いて刻み砂糖を加えてこね、表面を砂糖衣で包んだもの。冬瓜漬けは、長方形に切った冬瓜のあくを抜き、甘く煮つめ表面に砂糖をまぶし仕上げたもので、約300年前に中国福州から沖縄に伝わったといわれる。

 コラボのきっかけは、両店共通の常連客の「きっぱんや冬瓜漬けはドライフルーツのようだ。チーズやワインと合わせてみては?」の一言から、琉球伝統菓子とフレンチのコラボレーションが始まった。提案した常連客が両店の間を取り持ち約2週間で実現したという。

 プチット リュの新屋さんは「試してみたらワインやチーズとよく合うことが分かった。これまでチーズに干しイチジクなどのドライフルーツをのせていたが、それに代えてチーズの盛り合わせやデザートにきっぱんや冬瓜漬けを添えて出しており、地元客だけでなく観光客にも評判がいい」とし、「地元の食材を使いたいという思いがあり、この銘菓を料理などにも応用ができないかと考えている」と話す。

 謝花きっぱん店5代目・謝花ひさのさんは「琉球伝統菓子にワインとチーズという発想がこれまでなくまさに『目からうろこ』。ソムリエの新屋さんにワインやチーズを選んでもらい食べたところ予想以上に素晴らしい組み合わせで驚いた。伝統ある菓子を次の世代に伝えるためにも、若い人にきっぱんや冬瓜漬けを知ってもらえるきっかけになれば」と期待を寄せる。

 プチット リュの営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時30分~22時。月曜・木曜定休。謝花きっぱん店の営業時間は9時30分~19時。日曜定休。

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