那覇で「三線作品展」-三線製作者・新垣喜盛さん作の24点を展示

人間国宝・琉球古典音楽保持者の島袋正雄さん所有の三線も展示する

人間国宝・琉球古典音楽保持者の島袋正雄さん所有の三線も展示する

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 沖縄県立博物館・美術館(那覇市おもろまち3)県民ギャラリーで3月3日より、沖縄伝統楽器・三線製作者の新垣喜盛さんの「三線作品展」が開かれている。

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 新垣さんは、1941(昭和16)年生まれ。1974年ごろ、釣具店を営む傍ら趣味で三線の製作を始める。1978年に「池武当 新垣三線店」(沖縄市池武当)を開設。その後、研さんを重ね、優美なさおのつくりと音へのこだわりが多くの琉球古典音楽家、民謡歌手に支持される。1991年、本ヘビ皮強化張りの技法を開発し特許を出願。安価な三線のニーズに応えるために製作を海外で展開するなど、三線の普及活動も高く評価されている。

 会場には、新垣さんがこれまで製作した代表的な三線24点を展示する。三線はさおの形状などにより真壁(まかび)型、与那城(ゆなー)型、南風原(ふぇーばら)型など、大きく7つに分けられる。1974年に初めて製作した三線をはじめ、国指定重要無形文化財琉球古典音楽保持者の島袋正雄さん所有の三線、NHKドラマ「琉球の風」の依頼で製作した久場春殿(くばしゅんでん)型、樹齢数千年の大島産ゆし木で製作された久場春殿型三線、透明色の塗りで木目の美しさを表現するスンチー塗りの江戸与那(えどゆなー)型、ハワイの仲宗根盛松さん所有の「ちゅら真壁」のレプリカ、知念大工(ちにんでーく)型など、さまざまな三線製作技術を凝縮した作品が並ぶ。

 新垣さんは「三線の価値はさおの善しあしで決まる。三線は美術工芸品としても価値が高く、コレクターはさおだけを集め楽しむ人も多い。さおのラインや美しさを見比べてもらえれば」と来場を呼びかける。

 開催時間は9時~18時(金曜・土曜は20時まで)。入場無料。今月8日まで。

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