那覇・久茂地のギャラリー「青砂(せいさ)工芸館」(那覇市久茂地3、TEL 098-868-9338)で7月12日、染織家・神谷順子さんの個展「手描き染め展」が始まった。
神谷さんは、紅型(びんがた)の伝統技法をベースにしながら、筒描きや絞り染めなどに加え、染料のほかに顔料を用いるなど、独自の表現方法で手描き染めに取り組んでいる。
作品は、サンゴ礁のカラフルな魚やマンタ、月桃やゴーヤーなどの植物、オオゴマダラなどをモチーフに、沖縄のごく身近にある自然の美しい表情を切り取り、一枚一枚手描きでオリジナリティーあふれる作品に仕上げる。染める生地に麻を用いるのも神谷さんの特徴。「麻の持つ軽やかさや涼しげな風合いが、沖縄の鮮やかな自然や風土を表すのに適しているから」と神谷さん。
店内では、タペストリーやテーブルセンター、額絵、コースター、ポスターカードなど約200点を展示販売する。
神谷さんは「沖縄の自然の生き生きした様子、花の香りや風に揺れる木々の様子までも表現できたら。作品を介して沖縄の豊かな自然を皆さんと共有できれば」と話す。
営業時間は10時~20時。入場無料。今月24日まで。会期中無休。