那覇で基地の「フェンス」がテーマの写真展-フェンス沿いの「日常」とらえる

フェンスをまたいで基地に戻るアメリカ兵の姿や、フェンス沿いの芝生で闘牛を日光浴させている様子をなどをとらえた77作品を展示

フェンスをまたいで基地に戻るアメリカ兵の姿や、フェンス沿いの芝生で闘牛を日光浴させている様子をなどをとらえた77作品を展示

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 那覇市民ギャラリー(那覇市久茂地1、TEL 098-867-7663)で5月12日より、写真家・石川真生さんの写真展「フェンス OKINAWA」が開かれている。同展は今年度の那覇市平和事業の一環として行う。

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 会場では、アメリカ軍基地や演習場などの「フェンス(有刺鉄線)」をテーマにした作品展で、2007年11月から沖縄本島や伊江島にあるほとんどの米軍施設のフェンス沿いを歩いて撮影した新作77点を展示する。

 辺野古の海岸に設置された低いフェンスをまたいで基地に戻るアメリカ兵の姿や、フェンス沿いの芝生で闘牛を日光浴させている様子、フェンス沿いの家庭菜園、深い山の中に設置されたフェンス、フェンス脇の道路を自転車で走る中学生、25年間フェンス沿いでミカンを販売する男性の写真など、「何気ない日常の生活」(石川さん)をとらえた作品が並ぶ。そのほか、テレビディレクター・樋口貴之さんが石川さんのフェンス撮影風景をビデオに収めた作品も上映する。

 石川さんは「辺野古の基地建設反対運動を撮り続けているが、ある時にアメリカ兵が低いフェンスをひょいと飛び越えていった。米兵は自由に中と外を行き来できるが、沖縄の人は一部の人しかできない。沖縄とアメリカを隔てているその象徴がフェンスだ」とし、「フェンスは車で走っているだけでは見過ごしてしまうが、歩いてみるとよく見える。同じ場所でも行く度に新しい発見があり、フェンス沿いに見える日常の光景はワクワクさせる」と話す。「今後もフェンスをテーマに撮り続けていきたい。日常に基地があることを多くの人に見てもらいたい」とも。

 開催時間は10時~19時(最終日は18時まで)。入場無料。今月17日まで。

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