那覇で「戦後を生きる」展-飛行機や砲弾で作った生活用品50点を展示

戦中・戦後をたくましく生き抜いた沖縄の人々の足跡を写真や生活用品などの貴重な史料を通して紹介する

戦中・戦後をたくましく生き抜いた沖縄の人々の足跡を写真や生活用品などの貴重な史料を通して紹介する

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 那覇市歴史博物館(那覇市久茂地1、TEL 098-869-5266)で「沖縄本土復帰記念日」の5月15日、企画展「沖縄戦展 戦後を生きる」が始まった。

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 同展は、激しい戦闘で肉親を失い心身ともに傷つきながらも戦中・戦後をたくましく生き抜いた沖縄の人々の足跡を写真や生活用品を通して紹介することで、戦争の悲惨さと命の尊さを次世代に継承していくことを目的に開催。

 会場には、爆撃で崩壊した那覇劇場、足にけがを追った少年や投降する少女、民間人捕虜収容所や小学校での授業風景など写真40点をはじめ、米軍が使用したジュラルミン製の燃料タンクで作った洗面器や膳、プロペラのスピナーを利用した鍋、砲弾で作ったやかん、米軍の制服の生地で仕立てた着物やワンピース、郵便貯金通帳、那覇市家庭用物資配給帳、衣料切符、アメリカ軍が配布した投稿ビラなど貴重な史料約50点を展示する。

 同館の宮城晴美さんは「ある見学者がやかんを指差して、『父親が作っていたやかんとほとんど同じで驚いている。父親はやかんや鍋などを作っては食べ物や服などと交換していた。今残っているやかんは家宝として大事にしている』と話しかける人もいる」とエピソードを紹介。「戦中から戦後をたくましく生き抜いた沖縄の人々の姿と戦争の悲惨さ、命の尊さをぜひ多くの人に感じてほしい」(宮城さん)と来場を呼びかける。

 展示時間は10時~19時。木曜休館。入館料は、一般=300円、中高生=200円、中学生以下=100円。6月30日まで。

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